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【比較】マネジメントとリーダーシップの違い-どちらが大切なのか

知識の泉  2019年05月3日

社会の変化によって、より競争力が求められる現代。組織として優位に立つためには、管理者の高い能力が必要になってきています。そんな管理者のポジションにつく人材に求められる能力にあるのが、「マネジメント」と「リーダーシップ」。それぞれのスキルを成長させる上で「どちらが自分にとってより大切なのか」「どんな時に使う能力なのか」を、この記事ではご紹介します。本記事がマネジメントとリーダーシップを使い分けられる人材になるための一助になれば幸いです。

「マネジメント」と「リーダーシップ」それぞれの定義

マネジメントとリーダーシップを知る上で、まず大切になってくるのがそれぞれの定義を理解すること。どちらもよく使われる言葉ではありますが、それぞれどういう定義なのかを正確に説明できる人は少ないのではないでしょうか。まずは、どのような使われ方をするのか、意味を理解していきましょう。

マネジメントの定義とは

「マネジメント」とは、目標を達成するために必要となってくる行動や事柄を、逆算や分析などから正しく導き出して、行動することを指しています。
一般的に「マネジメント」は組織によく使われる言葉ですが、実は一人での行動においても使える言葉なのです。こと、意味合いだけを突き詰めると、「ゴールまでの道のりを逆算して、必要なことを達成のために行動すること」の工程全体をマネジメントと言うため、自分の目標に対して、目標達成のために逆算して行動することも「マネジメント」と言えます。
また、マネジメントという言葉は、様々な経営学者や経営者、コンサルタントによって定義をされています。
「マネジメント」という言葉を広く広めたピーター・ドラッガーによると、
マネジメントとは物事を正しく行うこと
とされており、
7つの習慣の著者として有名なスティーブン・コビーによると、
マネジメントは手段に集中しており、どうすれば目標を達成できるかという質問に答えようとするものである。
とされています。
マネジメントの意味は理解できたでしょうか。

リーダーシップの定義とは

「リーダーシップ」とは、「人を引っ張る能力」とよく間違われます。しかし、ドラッガーによると、
「リーダーシップとは、組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で明確に確立することである。リーダーとは目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持する者である」
とされています。リーダーシップとは、カリスマ性をもち、人々を引っ張る、というものではありません。リーダーシップとは、自らが規範となり、部下を突き動かす能力なのです。つまりは信頼を勝ち取る為の能力といっても過言ではありません。

【比較】定義上での違いは?

マネジメントとリーダーシップの定義はわかりましたが、比べてみると意味合いはどこが違うのでしょうか。それは、マネジメントは「Howが何であるか」についてを、リーダーシップは「Whatが何であるか」についてを、言及しているということです。
具体例で例えるならば、フルコースのメニューを指し示す行為がリーダーシップであり、そのために何が必要で、どうやって作るのかを逆算して作る行為がマネジメントと言えるのです。

マネジメントとリーダーシップの項目別での違いをご紹介

ここまで、マネジメントとリーダーシップをどのように使われているのか、定義上はどう違うのかをご紹介してきました。しかし、そのほかにも明確な違いがあるのでご紹介します。

  • スタンスや心構えに関する違い
  • 役割や任務に関する違い
  • どのタイミングで必要になってくるのかに関する違い

スタンスや心構えに関する違い

マネジメントとリーダーシップの意味合いは大きく違いました。だからこそ、組織において、どのようなスタンスや心構えでいるのかは非常に重要になってきます。sの違いについてご紹介をします。

マネジメントにおけるスタンスや心構えとは

リーダーの心構えに対して、マネジメントの心構えは、「いかに論理的に行動するか」であると言えます。
マネジメントには、目標までの逆算や達成、組織の維持や管理を行うからこそ、感情や一時的な出来事に対して一喜一憂するのではなく、基本原則に従って論理的な判断や行動を行うというスタンスが必要となってくるのです。

リーダーにおけるスタンスや心構えとは

リーダー(Leader)の言葉の中には、「lead」という言葉が入っており、ということは、それに従う(follow)人間がいるということを表しています。すなわち、リーダーであるからには主体的であり、能動的に付き従う者が存在するような、人物でいるという心構えが必要になってきます。
ドラッガーも以下の内容を語っています。
リーダーに関する唯一の定義は、つき従う者がいるということである
上記の内容の「付き従うもの」に関しても、「リーダーを信頼しているがために、自らの意思で従う物」という意味での解釈がされているのです。
だからこそ、日頃の仕事においてもお、リーダーが自ら目標に対して行動規範であり、誰しもが認めるような存在でなければなりません。仕事を成し遂げるものこそが真のリーダーであり、その人物の行動そのものがリーダーシップなのです。

役割や任務に関する違い

マネジメントにおける役割と、リーダーシップにおける役割は異なっています。単体だけでなく、相互の作用が目標達成を、より確かなものとするのです。それぞれの役割を理解して、能力を発揮できるようにしましょう。
マネジメントの役割や任務とは
マネジメントの役割には以下があります。

  • 目標への逆算
  • 管理・調整
  • 目標の達成
  • 組織を活かす

マネジメントで最も求められることは、目標に対しての達成、そして達成に至るまでの組織の管理です。そのためには、組織の人員に対しての成果の評価であったり、行動に対してのフィードバックなども求められます。組織の大きさに比例して、マネジャーやミドルマネジャーなど、適切な範囲の責任を背負った人員を配置していくことも、組織には必要になるのです。

リーダーシップの役割や任務とは

リーダーシップの役割や任務には以下があります。

  • 自分自身が規範となること
  • 責任そのものであること
  • 真摯さの象徴であること

上記が役割となります。
スタンスにもあったように自分に対して、能動的に付き従わせるためにも、自分自身が規範となり、日々の仕事ぶりによって他者から評価され、信頼を得る必要があるのです。
また、リーダーシップ論や、リーダーシップ開発で有名はジョン・アデアは以下をリーダーの行動と述べています。

  1. タスクを明確にする
  2. 計画する
  3. 統制する
  4. 支援する
  5. 評価する
  6. 動機づけする
  7. 模範となる

上記から、組織に対して自分自身がコンパスとなり、どの方向に向かうのかを指し示し、部下やチームメンバーの規範となるような存在である必要があるのです。そのような存在であり続けるという役割がリーダーシップにはあります。

どのタイミングで必要になってくるのかに関する違い

マネジメントやリーダーシップは、それぞれその能力をどのようなタイミングで発揮する必要があるのでしょうか。そのタイミングをご紹介します。
マネジメントにおける必要となるタイミング
マネジメントの能力が必要とされるタイミングは、当たり前ですが常に必要とされます。仕事における多くの仕事が、目標に対しての逆算から始まり、日々の仕事の中で調整や管理がなされるものです。どのタイミングだから必要というのではなく、常に組織や個人にとって必要なのがマネジメント能力なのです。

リーダーシップが必要とされるタイミング

リーダーシップが必要とされるのは「組織が新たなことに挑戦をするタイミング」と「組織が停滞してしまっているタイミング」で特に必要とされます。なぜならどちらも、組織として大きなエネルギーが必要とされるからです。
リーダーが組織をリードすることによって、フォロワーがエンパワーメントされ、組織としてのエネルギーを増大させることができます。エネルギーが必要とされるタイミングでは、必ず必要となるのがビジョンであったり、扇動力です。前を向いて突き進む組織にするために全体を牽引するのはリーダーシップが得意とするところなのです。

マネジメントとリーダーシップを学べる「本」をご紹介

ここまでマネジメントとリーダーシップがどのような役割で、どのような違いがあるのかをご紹介してきました。それぞれ非常に大切な能力であり、組織の上に立つ人間になるためには身につけなければならない能力です。そんな二つの能力を勉強できる本をご紹介します。

  • 著書名:マネジメント 著者:ピーター・F・ドラッガー
  • 著書名:人を動かす 著者:D・カーネギー
  • 著書名:7つの習慣 著者:スティーブン・R・コヴィー

マネジメント 著者:ピーター・F・ドラッガー

多くの人によって読まれているドラッガーによる名著の「マネジメント」。日本では「もしドラ」が流行することによって、世間一般にも広く知られることとなりました。全ての仕事に通用するような考えがまとめてあり、少し難しいという声はあるものの、なんども読み返すことによって、読み返すたびに学びがあるのがこの本です。プレーヤーから、部下を従えるような人にはぜひ読んで頂きたい名著です。

人を動かす 著者:D・カーネギー

次にご紹介したいのが、多くの自己啓発書やビジネス書に影響を与えた本と言っても過言ではない「人を動かす」です。
どんな人にも必要とされる、生きていく上で必要となってくる人間関係における原理原則を実例や事例を交えながら紹介していく本となっています。1936年に発売されましたが、今でもなお褪せることのない名著です。人から好かれる為の術や、人の心を突き動かし、人間を変革へと誘う書となっております。この本によって人生が変わったという人も少なくないはず。ぜひ手に取って読んでみてください。

7つの習慣 著者:スティーブン・R・コヴィー

全世界で3000万部が販売され、今もなお読み続けられているのが、スティーブン・R・コヴィーの「7つの習慣」です。人生論の本である名著ですが、なんども繰り返して読んだ人も少なくないはず。この本によって、自分の物の見方が変わって、生き方が変わった人は数多くいらっしゃることでしょう。人生の道しるべになる、小手先のテクニックなどではない、人生に必要な原則がまとめられている本で流ので、ぜひ一読していただきたいです。著者自身も実行するのは簡単ではないと述べている、人生を豊かにする行動が盛り込まれており、一つ実行するだけでも人生が大きく変わること間違いなしの内容が詰まった本です。

マネジメント・リーダーシップについてのまとめ |【管理職・経営者 】組織として大切…

いかがでしたでしょうか。振り返ると、マネジメントは管理や調整という目標に対して問題なく完結させる力。リーダーシップでいうと、規範となりフォロワーを能動的に従わせる力、と、どちらも非常に大切な能力であることがわかります。
この記事を通して、組織を支える人間として、その時々に必要な能力を発揮し、自分の組織にさらなる活力をもたらすような人材になれることを祈っています。