ブログ 2019年01月7日
日本人は“会社に行く”と言い、欧米人は“仕事に行く”と言いますが、この違いに表れる欧米人の良さから学ぶことがあります。当たり前の話なのですが、仕事をするのは“会社”ではなく、社員である“私”と言うことです。
すなわち“お客様に選ばれる会社”の本来の姿は、“お客様に選ばれる人”が働く会社であるかどうかなのです。
対顧客成績の常識であるCS(顧客満足度)は、毎回ある断面での評価指標になりますが、持続性・再生産性を保証するわけではなく、大切なのはお客様からの持続的な愛着心が得られるかどうかと言うことです。
当社を選んでいただける愛着心が、お客様の中に生まれるかどうかは、お客様と接する機会を持つ社員や経営陣のひとりひとりが、お客様と接する時間の中で、相手の心の鐘を鳴らすことができるかどうかにかかっているのです。 言い換えれば、“共感する、共鳴する”事が出来るかと言うことです。
最も重要なこの一点を、すべての社員がきちんと理解してさえいれば、お客様に選ばれる会社の本質に近づくことができます。
もちろん日本人が持つ、組織への帰属意識の高さも重要です。それがあるからこそ、独りではできないことも会社として成し遂げることができます。これは、比較的、欧米人や他の国の人たちよりも優れている点ではないかと感じます。海外企業から「個々の主張がある事が強みだが、自分以外は全員ライバルのような考えになりがちで、戦略を組織一丸になって取り組めず、日本の組織のマネージメント力がない事が課題。」と相談された事もあります。
我々企業人が目指すべきところは、アウトプットの高さ=お客様の求めている結果=を組織力で生み出しながら、個々のお客様との接点においては、個人の人間性を豊かに提供して、お客様に愛着を持ってもらい、次の仕事もぜひあなた(の会社)と一緒にしたい、次の商品開発もぜひあなた(の会社)にお願いしたいという、未来の希望を感じてもらえるかどうかに尽きる、と考えております。